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 シャッタースピードを使いこなそう!

 カメラ入門者の方には、「シャッタースピードって何?」と思われるかもしれませんね。シャッタースピードとはその名の通りシャッターが切れる速さで、必ずファインダーや液晶画面に「1/250」といった感じで表示されています。この場合は1/250秒でシャッターが切れることになります。「えっ、どこに表示されているの?」という方は取り扱い説明書をご覧下さいね。

● シャッタースピードが変われば動感が変わる!
 では、シャッタースピードを使いこなすとは、どういうことかと言いますと、基本的には動いている被写体を、シャッタースピードを意図的に変えることにより動感を出したり、または逆に被写体の動きを止めたりすることです。言葉で理解するのは難しいと思いますので、写真で見比べてみましょう。ここでは流れの速い川を被写体にシャッタースピードを変えて撮ってみました。川の流れの動感と絞り値に注意しながら見てください(写真をクリックしますと大きな画像が見られます)。

シャッタースピード1/350秒 シャッタースピード1/90秒、絞りF8
● シャッタースピード1/350秒、絞りF4。シャッタースピードが速いため、川の流れは止まっているように見えます。 ● シャッタースピード1/90秒、絞りF8。川の流れは肉眼に近い感じで写っています。
シャッタースピード1/20秒、絞りF16 シャッタースピード1/4秒、絞りF27
● シャッタースピード1/20秒、絞りF16。だいぶシャッタースピードが遅くなっていますので、川の流れも肉眼とは大きく違っています。 ● シャッタースピード1/4秒、絞りF27。川の流れは絹糸をたばねたような、やわらかな描写になっています。肉眼とは全く違い、スローシャッターならではの描写です。このようなスローシャッターで写す時には三脚が不可欠です。

 上の写真からもお解かり頂けますように、シャッタースピードを速くすると川の流れは止まったように写り、逆にシャッタースピードを遅くすると川の流れを感じさせる描写になります。どれが良いというものではなく、ご自分の好きなシャッタースピードを選ぶといいと思います。また、被写体の動く速さにより、適切な(ご自分がイメージする)シャッタースピードも変わってきますので、色々なシャッタースピードで撮影されると、よりご自分のイメージに合った写真が撮れることでしょう。このようにシャッタースピードを意図的に変えて写す場合は、シャッタースピード優先モードが便利です。ただし、シャッタースピードを速くするためには絞りが開き、逆に遅くするには絞りが絞られますので、被写界深度(ピントの合う深さ)が変わることにも注意してください。

● 暗いところで速いシャッタースピードを得るには?
 室内・夕方・朝方・曇りの日などには、光量が少なく速いシャッタースピードが得られにくくなります。こういった場合、近距離の場合は、ストロボを使うと速いシャッタースピードが得られますが、バックは暗くなってしまいます。それに、ストロボの光が届く範囲は限られていますので、遠くの被写体にストロボを使っても無意味です。説明書にストロボ光が届く範囲、またはガイドナンバーが書いてありますので確認して下さい。また、マニュアルでストロボ光を設定できる場合は、ストロボ光の計算方法を参考にして下さい。

 そこで、暗いところでストロボを使わずに、速いシャッタースピードを得るには、ISO感度を上げ、絞りは開放(一番小さいF値)に設定して下さい。ISO感度は400〜800にすると、かなり速いシャッタースピードが得られます(その場の明るさによりますが)。しかし、ISO感度を上げるとノイズが増え、プリントが汚くなりますので、事前に自分のデジカメが、どのISO感度まで実用になるか確認しておくとよいでしょう。ただ、被写体ブレを起こすよりもノイズが多いほうが見られる写真になります。ちなみに、現在では高性能なノイズ除去ソフトもありますので、試してみるのもいいと思います。

● 明るいところでシャッタースピードを遅くするには?
 明るいところでシャッタースピードを遅くするには、ISO感度を低く設定したり、絞りを絞ればシャッタースピードは遅くできます。しかし、絞りを絞れば被写界深度(ピントの合う範囲)が深くなりますので、バックをぼかしたい場合には不向きと言えます。そこで絞りをあまり絞らずにシャッタースピードを遅くするには、NDフィルターがおすすめです。詳しくはNDフィルターを使ってみよう!を参考にして下さい。

● 光源が蛍光灯の時のシャッタースピードについて
 夜の室内で撮影する時は、光源が蛍光灯であることが多いと思います。こういった撮影条件の時はシャッタースピードに注意してください。というのも、1/120〜1/100秒よりも速いシャッタースピードで撮影すると、帯状の黄色い模様が出たり、写真全体の色調変わったりすることがあるからです。これはフリッカー現象と言うもので、電気の周波数と関係しています。

 電気の周波数は東日本で50ヘルツ、西日本で60ヘルツです。そして蛍光灯は、この周波数の2倍の周期で点滅を繰り返していますので、東日本では1秒間に100回、西日本では1秒間に120回点滅していることになります。つまり、これが原因で1/120〜1/100秒よりも速いシャッタースピードで撮影すると、蛍光灯の光が変化する瞬間を写してしまい、帯状の黄色い模様が写ったり、写真全体の色調変わったりするわけです。ですので、1/100秒よりも遅いシャッタースピードで撮影すれば、フリッカー現象は起きにくくなります。理想的には、東日本では1/50秒以下、西日本では1/60秒以下のシャッタースピードにすると、ほとんどフリッカー現象は起きません。ちなみにインバーター方式の蛍光灯では、フリッカー現象は起きないそうです。

フリッカー現象が起きた画像 フリッカー現象が起きていない画像
●蛍光灯の明りのもとで、シャッタースピード1/320秒で撮影したため、フリッカー現象が発生しています。そのため画像の上半分が青っぽく、下半分が黄色い帯状になってしまいました。 ●蛍光灯の明りのもとで、シャッタースピード1/100秒で撮影しているため、フリッカー現象は発生していません。しかし、同じ条件で10枚撮影したところ、フリッカー現象のように、若干黄色味がかった画像もありましたので、もう少しシャッタースピードを遅くした方が良いようです。

● 手ブレしにくいシャッタースピードは?
 最後に、手ブレを起こしにくいシャッタースピードは、焦点距離分の1と言われています。例えば100ミリ域で撮影する場合は1/125〜1/90秒を目安にするといいでしょう。現在は手ぶれ補正機能が搭載されている機種も増えてきましたが、手ぶれ補正機能への過信は禁物です。しっかりと安定したカメラの構え方が重要なことはもちろん、1/4秒などのスローシャッターでは三脚が必須です。

・2009年2月2日加筆

● 関連ページ
絞りと被写界深度の関係は?

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